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2006年06月26日

グッバイグッドルーザー

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 メキシコが日本人の目指すべきモデルケースだと良く言われるが、実際に試合を見てみると全然そうではない事がわかる。みんな胸板が厚くがっちりとした体格をしているし、レベルの高い長身選手もちゃんとそろっている。そして何よりも激しいフィジカルコンタクトにもひるむことなく倒れずにプレーする厳しさを持っている。

 物理的にどうやっても倒れざるを得ない、いわゆるファールを受けた場合はどうしようもないが、激しく当たられたときに倒れるか倒れないかという局面におけるプレーの選択権はその本人にある。そうした状況における踏ん張りが日本人選手には総じてない。残念ながら、ない。

 それはやはりJリーグにおけるフィジカルコンタクト時のぬるさが影響している。選手は予定調和的に、体をぶつけられて倒れ込み、それに対してサポーターが「ファールだろ」と騒ぎ立てる。

 日本のサッカーは独自の進化を遂げて、Footballではなくshimaguniballに成り下がっている。何度でも書くが、サッカーはボールを使ったお遊戯会ではなく、戦いなのだという原点に戻るべきだ。ドイツ大会をここまで見てきてそういう思いを改めて強くした。

 そんなわけでレポートである。

 ビバメキシコだった。前半9分までは。6分のマルケスの先制ゴールは、右から抜けてきたボールを右足アウトで会わせて決めたもの。さすがにワールドクラスになるとシュートもうまい。

 メキシコは中盤の底に位置するパルドを起点として、ボルゲッティ、フォンセカのタテのラインが機能。アルゼンチンの守備陣を翻弄した。

 一方のアルゼンチンは、トップ下に入ったリケルメを中心とした前線の4人が機動的にポジションを替えて攻撃を組み立てる。アルゼンチン攻撃陣のコンビネーションが決まったときの突破力は脅威だが、メキシコはそれにひるむことなく立ち向かった。時に1対1を止め、時間を作って囲い込むというディフェンスに「臆する」という言葉は皆無だった。そんな彼らの戦う姿勢は見事だった。

 メキシコに勝者の資格は十分にあったが、それ以上にアルゼンチンのここ一番の個人技は破壊的だった。延長前半の8分に、ソリンからの大きなサイドチェンジのボールを胸トラップしたマキシ・ロドリゲスが左足を振り抜いた。スター軍団の中に埋没してはいるが、アルゼンチン代表でレギュラーをはるだけの選手である。攻守を見せてきたサンチェスの、伸ばした手のさらに先をかすめたボールがゴールネットを揺らした。

 結局スコアはそのまま。アルゼンチンが勝負強さを見せたが、メキシコの力強さも賞賛されてしかるべきものだろう。グッドルーザーが大会を去った。

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