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2007年12月08日

消化試合となった開幕戦

 試合開始直後。セパハンの得点の形にもなっている17歳のヘザフィのロングスローが起点となり、最後はE・モハマドがヘディングを流し込んだ。シュート性のパスを落ち着いてコントロールした技ありのゴールだった。さらにその1分後に、ワイタケレのペリーがロングパスの処理をミス。ハンドの笛を吹こうとした主審の目の前で、E・モハマドが柔らかいタッチでボールを流し込み、追加点を奪った。

 立ち上がりからわずか3分間で、セパハンは試合を流す大義名分を手にした。

 試合後。川淵会長は「こういう試合をしていたら、お客さんに来てくれと言うのは難しい」と不快感をあらわにしていたが、その発言が向かった先はオセアニア枠。「オセアニアのチームをどう考えるのかはCWCの問題として残る」と言葉を続けていた。

 実際、ワイタケレのプレーの質は明らかに低く、簡単なボールコントロールすらミスするていたらく。攻撃のバリエーションも少なく、前線に張ったエンブレンへロングボールを放り込み、そのこぼれを拾わせる、という読みやすいパターンの繰り返しでしかなかった。

 相手はアマチュアであり、セパハンの選手たちは流しても十分に試合をコントロールすることができていた。たとえば負傷が伝えられていたナビドキアは「普通に走るのは問題ない。チームドクターからも問題ないと言われています。やればできると思うが、体力を温存したという事もある。2日後には試合がありますから」と体に問題がないことを示唆しつつ、体力の温存を理由に出場を回避した事を公言していた。もちろんそれには理由がある。セパハンは浦和との試合を2日後に控えており、この試合で消耗する体力は最小限に留めておきたかったのである。もちろん2日後の試合は浦和とのリターンマッチという側面を持っているが、それよりも何よりも彼らはACミランとの対戦を切望しているのである。

 最終ラインを統率したアギリーは「勝てたのが大きい。次も勝ってACミランとやりたいです」と話していた。アギリーに限らず、セパハンの選手たちはACミランとの対戦を公言し続けており、そういう意味で浦和との対戦は高いモチベーションで臨むこととなる。

 セパハンは後半の立ち上がりに1点を追加。終盤に1点を返されて少々ばたついたが、ほとんど危ない場面を作らせず、無事に試合を終えた。

 華やかなオームニングセレモニーとは対照的に、その存在価値をほとんど持たない試合となってしまったが、それはオセアニア代表との対戦が組まれた時点で予見できていたことだった。そして川淵会長はその問題点を公言してはばからなかった。CWCという大会の権威を保ち続けるためにも、オセアニア枠は再考の必要がある。極言すれば、それを示すためだけに存在した試合だったと言えるだろう。

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