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2008年01月25日
静かなる初陣前夜/日本代表ウオッチ21日〜25日
昨年12月18日と19日の初招集、今月15日から23日まで行われた鹿児島での長期合宿、24日と25日に国立競技場で行われたトレーニングと、日本代表は順調にチーム作りを進めてきた。岡田武史監督はまず必要と思われるグループを招集してオフの過ごし方を伝授し、前FC東京監督の原博実氏いわく「選考レース」である15日からの合宿でキリンチャレンジカップに向けてメンバーを絞り(西川周作、徳永悠平、青山直晃、安田理大、水野晃樹、田代有三が選考外に)、同時にめざすサッカーの方向性を確立させた。

合宿中に4-3-3から4-1-3-2へとメインシステムがシフトしたが、これは密集を作りショートパスの連動で突破しながらある瞬間に展開を図る、「接近・展開・継続」コンセプトの浸透が停滞したために、現状において選手がやりやすい並びに替えただけで、めざす方向性そのものはまったく揺らいでいない。「世界をあっと言わせる」という決意は不変のものだ。24日の練習後、羽生直剛に「密集して食いつかせ、空いた逆サイドに展開するというやり方は、頭では理解できていると思うのですが、感覚的には刷り込まれてきているのでしょうか」と訊ねると、「大学生と試合をしたなかで、内容がよかったわけではないですけれども、打開できたときの感覚というのは、突破してサイドを使えたときには、どフリーになっていたり、いい崩しになっていると思うので。そういうのを増やしていくのが課題というか、これからの目標になると思います」と答えられた。まだ完成度は低いかもしれないが、確実に向かうべき先は捉えられている。
横浜F・マリノス監督時代、共同記者会見でお茶を濁そうとしてごまかしきれず「ぷっ」と吹き出してしまった岡田監督を見たことがあるが、岡田ジャパンの初公式戦前夜となる25日の会見でも、はぐらかそうとしながらもそれなりにおもしろく答えてしまう姿に変わりはなかった。記者陣の質問は初戦への心構えや、めざす岡田サッカーの色が具体的にどのようなものかということに集中。オシムと比較されると思うが、との質問に「はっきり言えよ!」と返す場面があった。字面にすると怒っているようだが、顔も口調も笑っていて、つまりは態度を朗らかに崩したのである。そのうえで「自分の色は出てくると思いますが、オシムさんとちがうことをやろうとか、あるいは同じことをやろうとは思っていないです。みなさんが決めてくだされば、ぼくは困らないですけど」と言った。「キャプテンは誰になるか」との質問には、ほんとうに考えていなかったのかどうか、初めて気が付いたように「決めないといけないね」とひとこと。あくまでもプライベートな考えとして、川口能活の名を挙げた。
「いつも自分のベストを尽くす、それ以上のことはできないと思っています。ベストを尽くせばうまくいくと楽観的に考えている。プレッシャーがないと言ったらウソになりますけど、なんとかそれを受け止められているんじゃないかと思います」
ミックスゾーンに現れた選手たちの態度も、概ね落ち着いたものだった。練習に取り組み、チリ戦とボスニア・ヘルツェゴビナ戦で様々なテストをしたはてに、タイ戦のベンチ入りメンバー18人が決まる。そして中国で開催される東アジア選手権へ。日本代表の強化は、いっさいの煽りを排除しながら淡々と進んでいる。
「常にどんどん進化していく」と岡田監督は言った。2010年にはまったくちがったチームになっているのかもしれない。26日、このチームの初期状態を心に留めておきたい。
- by 後藤勝
- at 2008年01月25日 23:26
- in 取材後記
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