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2008年01月18日

高校選手権座談会 9/11

■時間つぶしの国民性・「男前」だった流経柏

寺下 流経の優勝に価値があるのは、高円宮杯を制した上で、選手権を制したという点。インターハイは3位だったんですけどね。つまりユース年代という部分のトップでもあるし、学校体育の枠組みの中のトップでもあると。

江藤 ユースのチームは組織をしっかり作っているチームが多いけれども、今回の流経の場合で言うと、東福岡みたいなスィーパーを置いたチームとガチンコでやって、PKまで行っているが、勝ち抜いてきた。要するにトーナメントに特化したチームにも勝ったという部分でもすごいと思う。

寺下 あともう一つあったのが本田先生が習志野にいる頃に、当時帝京の監督だった古沼貞雄先生などと関東スーパーリーグというのを立ち上げたんですね、そういう流れの中で優勝したのもおもしろいですね。

江藤 その古沼さんは臨時コーチで流経に帯同しているんですが、流経の秋山心くんが、古沼さんが、勝つためにモチベートしてくれたという話をしていたし、決勝になるといろいろなモノが変わってくる。それを踏まえた上で落ち着けと。勝つためのメンタリティを落とし込んでいるんですね。

寺下 青森山田の黒田剛監督から聞いた話なんですが、去年、小沼さんが青森山田に教えに行ったらしいんですよね。で、後半に2点目を取ったら、のんべんたらりと試合をヤレ(試合をコントロールしろ)と言われたと。それはトーナメントを勝ち抜くための手段ですよね。

江藤 いろいろなところで話しているんだけど、2002年のW杯の時にね、決勝トーナメントでイングランドがデンマークと新潟で試合をして前半で3点を取ったんですよね。で後半、イングランドが全然サッカーをやらないんですよ。壊すんですよね。不細工なサッカーをするんですよね。攻める気もないし適当にデンマークをいなす訳です。それに対してサポーターは、サッカーがつまらないから自分たちで楽しもうと踊るわけですよ。通路で。それを見てこれがサッカーの深みなんだなと。
 スペイン人は、1点取ったら2点目、2点目を取ったら3点目と次々と要求する。要するに要求水準が違う訳ですよね。で、今の話が日本人に合うかどうかはわからないんですが、今日流経は時間を上手く使うことができていたんですよね。それは、今後いろいろなチームが出て来る中で国民性にあったサッカーというモノが確立していくんだろうけど、それって日本人に合うんですかね。時間つぶしのサッカーというのは。

下田 流経のやり方だったら合うんじゃない。それは何でかというと、流経はスマートに時間をつぶしたよね。彼らは上手いからボールを奪われない事を続けることができる訳です。広島皆実とかは、時間稼ぎをするのにコーナー近辺に行ってずっとキープとかするんですよ。あれって、あまり日本人のメンタリティに合わないんじゃないかなと。マリーシアという言葉が使われてから試合終了際の戦い方の大切さが論じられているけど、今回は広島皆実だけじゃなくて、残りまだ5分近くもあるのに、もうそっちに行ってキープ(笑)?ってチームがあったかなと。ところが流経は上手いので、ボールを回せちゃうんですよね。

江藤 確かに相手陣内に入ったところでパスを回してましたね。

寺下 だから今日、静岡県の人たちは屈辱的だったんじゃないかと。後半20分で、25本くらいグルグルパスを回したところがありましたしね。

江藤 最終ラインでパスを回すのはあるんだけど、流経のように相手サイドに入ってパス回しをするというのはなかなかできない。

下田 それから前に行くでしょ。横だけじゃなくて斜めに入って大前がフリーランニングしましたって出すでしょ。イヤなのがそこで大前がキープして戻して、という時に取られない。あれはすごい。だからアレは日本人に合うんじゃないかな。いさぎ悪くないから(笑)。

江藤 前に行ってますからね。

下田 武士道っぽいでしょ。オレら、強いんだよと。

寺下 刀を抜いて、もし隙を見せたら切るよ、という感じですよね。

江藤 鯉口を切るという感覚かな。

下田 ちょっとこざかしい時間稼ぎじゃないから、あれはいいと思いますね。

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○関連リンク
高校選手権座談会・前書き(というか、目次)
http://www.football-teishoku.jp/2008/01/post_177.html

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