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2008年01月22日
日本代表合宿 岡田監督の「成長」/コーチを立てるやり方
終盤を迎えた日本代表合宿。21日午後の練習では、近距離でのボール回しや、最終ラインからビルドアップしてフィニッシュまで持って行く攻撃パターン練習などをおこなっていた。
「あれっ!? このトレーニングメニューはどこかで見たぞ?」と軽いデジャヴにとらわれたが、なんのことはない。昨年までの、ヴァンフォーレ甲府の練習で見た光景だった。この合宿で多用しているアンカーを置いた4-3-3(4-1-2-3)といい、攻撃の戦術に関しては、現在の岡田ジャパンは大木コーチのアイデアを採り入れているようなのである。

ただしそれをもって即「大木ジャパン」の誕生というのは、もちろんちがう。監督のやり方にもいろいろあって、イングランドでいうマネジャーのように幅広い権限を持つ監督もいれば、現場でのコーチに特化した監督もいる。ジーコ監督時代にさんざん論議になったが、セレクター、モチベーター(ブラジル)タイプか、戦術家(欧州)タイプかという分類もある。
岡田監督の場合、今回の代表活動では「監督がリーダーシップをとったうえで、個々の戦術立案やトレーニングメニューの実践はコーチたちに任せればよい」というスタンスをとっているようだ。もちろん「甲府っぽい」日本代表ということで、記者たちが選手にする質問も、新しい戦術に関するものが多く、新任の大木コーチは今回の代表合宿を取材している報道陣におおいに注目されているのだが、大熊コーチもまた練習の中心にいることはまちがいない。ようは、現場指導に向いたコーチに能力を発揮させているのである。部下に権限を与えたからには、結果が伴えば、監督、コーチの双方が賞賛されることだろう。ワールドカップフランス大会で日本代表を指揮してから、コンサドーレ札幌、横浜F・マリノスでの監督経験を経て、成長、成熟した岡田監督の姿がみえてくるようだ。
「タケシ甲府」のエッセンスを採り入れたことについては、もしかしたら岡田監督が、自分には攻撃面でのアイデアが不足しているのかもしれないと思い、それを補った可能性はある。その場合、大木コーチが甲府監督を解任されたことは、渡りに船だったろう。
選手たちの声を聞くと、岡田ジャパンはあくまでも「世界をあっと言わせる」2008年版の最新サッカーをめざしているようで、昨年の甲府をそのまま模倣しているわけではない。ただし、参考に出来る近いモデルとして甲府があることで、コーチ陣が唱える戦術を実践するうえではおおいに助かっているということはたしかだろう。
橋本(ガンバ大阪)は「もし完成したらすごいことになる。世界のどこもやっていない、ハイレベルなことをやっているわけだから」と言った。クラブチームに匹敵する強化合宿で、他国の代表チームにはない緻密なサッカーを実現しようとしている岡田ジャパン。現場には何かを成し遂げようという「わくわく感」が漂っている。
- by 後藤勝
- at 2008年01月22日 11:53
- in 取材後記
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