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2008年01月26日
岡田監督初戦の印象
26日に岡田監督の初戦となるチリ戦が行われました。
後藤勝と、浅野賀一の両名に試合直後に試合の印象を語ってもらいました。
試合後の記者間では厳しい意見が渦巻く中、両者とも前向きなコメントを残してくれました。
ビエルサ監督についてのクロストークとあわせてお楽しみください。
○後藤勝の目
今日はチリのフォーメーションが最初わからなかったんですが、隣に座っていたG記者にチリのサッカーはどんなものかと聞かれて、そういえば監督がビエルサじゃんと思った瞬間に、システムがアテネ五輪の3-3-1-3になっているのが理解できたんです。
チリはこのフォーメーションでプレスをかけ、密集したい日本の選手間の距離を広げ、パスをつなげなくさせていました(複数の選手の証言あり)。つまり前半はビエルサの戦術に日本がはまってしまったと言えるでしょう。
後半は、日本にチャンスが多くなったんですが、それは意図していた形ではなく、オープンな展開、つまりカウンター合戦から生まれたものでした。確かにフィニッシュに行かなくてはならないのですが、それは組織的な連携を経ているのが理想です。かといって、ボールを回すだけでシュートが打てなくても困る。目先の結果と、理想とするサッカーの浸透のバランスを今後どう取っていくのか、見守りたいと思います。
○浅野賀一の目
今日の日本には、密集でパスを繋ごうという意図が見えましたね。特におもしろかったのが、普通のパス交換の間に人が割り込んで中継点になったり、意図的にスルーするプレーが見られたところです。
これはあまりやらないことなので、単純に珍しいと思います。一見すると非効率なので。岡田監督のやりたいサッカーがチーム内で徹底されていることが見えてきておもしろかったです。ただ、接近・展開・継続というキーワードが合宿の始めに示されていたんですが、今は接近を習得している段階で、今後「展開」そして「継続」というところがどう具現化されていくのか、楽しみです。
選手を密集させて、ショートパスを中心に人とボールを両方動かしていくというサッカーは、昔からユース年代では志向されてきたもので、あまり世界では見られない形だと思います。
重要になのは選手が流動的に動くので、ボールを取られた後の守備のバランスです。岡田監督もいつも言われているんですが、攻撃と守備を連動させた考え方で、密集しているということはボールを奪われた瞬間にまわりにたくさん人が入るということなので、逆に奪われた瞬間が奪い返すチャンスでもある。密集でボールを取られた後にすぐに取り返せるか、またはそこを抜けられたときに相手の攻撃を遅らせて守備の形を整えられるか。そのあたりが今後の見所かもしれませんね。
○ビエルサ監督についてのクロストーク
浅野賀一 ビエルサ監督は、2002年のW杯の失敗がありながら選手からの支持が高く、続投。アテネ五輪で3-4-3のシステムで、個性と組織がマッチしたすごいサッカーで優勝しました。で「やることはやった」と突然辞任したのは衝撃でした。
後藤勝 フィールドプレーヤーが全員マラドーナみたいにすごいチームで、ただ、得点王になったテベスが飛び抜けてすごかったので、他の9人が下僕みたいに雑用をこなしていた。
それで、A代表よりもアテネ五輪みたいな若者に規律を叩き込む方がビエルサはやりやすいという印象があって、そういう意味で若者使いというイメージがありました。今回のチリ代表も24歳以下ということで、アテネ五輪アルゼンチン代表チームとダブって見えました。
浅野 ビエルサはアルゼンチン代表監督時代に無給で監督をやっていました。これは美談として語られているのですが、実はそれだけではなくて、彼は戦術マニアのマッドサイエンティストみたいな監督なので、アルゼンチンの選手という最高の実験材料を与えられて理想の戦術を追求していたんじゃないかと勘ぐっています。だからアテネ五輪での成功で自分の理論が実証されたから満足して辞めたのかなあと。いずれにしても、愛すべき変人でよすね。
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