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2008年02月14日

【野洲通信】闘う気持ち

チームが立ち上がって1カ月。レギュラーメンバーが挑んだ2008年のファーストマッチ。
格上の相手に“何ができるのか”・・・。

彼らの挑戦が始まった。


【野洲通信】では、野洲高校サッカー部にご協力いただき、チームの1年を伝えていきたいと思います。
監督とスタッフ、そして選手たちが見せる表情を追いながら、彼らの目線で、新たな高校サッカーの魅力、面白さに迫っていきます。

第二回目は、新チーム始動後、選手権メンバー始めての“トレーニングマッチVS佐川急便”の裏側をお伝えします。


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0-5。完敗だった。勝つか負けるかということに限ってみても、それ以外のことをみても。
「やばいよな……」
着替えを終えて、控え室から出てきた坂本一輝(2年)が視線を落としながらポツリとつぶやく。

今にも雪が落ちてきそうな重たい雲に覆われた2月2日。
野洲は2007年シーズンJFL王者、佐川急便SCと真っ向勝負を行っていた。

「来週、佐川急便S.C.と試合をするよ。あいつらにとってはこれが公式戦やねん」
そう言って山本佳司監督は、ピッチの上ではしゃいでいる選手たちを見つめていた。視線の先には、選手権に出場したメンバーがいる。雪のように溶けてしまいそうな声で、山本監督は静かに言葉を続けた。
「大敗、するかもしれんな」

「試合、したいな」
「そうやな。今、選手権があったら、俺たち優勝できるんちゃう!?」
藤野友貴(2年)と福原拓巳(2年)が、新人戦優勝を手にしたメンバーの笑顔を横目に、笑って話していたその言葉と表情がよみがえる。『もしかしたら…。彼らなら…』。そんな淡い期待が頭をかすめた。
佐川急便S.C.は、2007シーズンJFL王者といえど、このオフに選手の移籍が相次いだ。シーズン前の調整の時期で、チームは始動したばかりだった。

急遽、人工芝から天然芝にピッチが変わる。35分ハーフのトレーニングマッチ。試合前のロッカールームはいつものように明るく、だが少しだけ高揚していた。

「このチームのスタートなんやから、気持ちで負けんように。立ち上がりしっかりな」
山本監督の檄が飛ぶ。岩谷篤人コーチもそれに続く。
「失うものは何もないんやぞ」

相手は格上。フィジカルも経験もスピードも何もかもが違う。自分たちより強いというチームに対峙したときに何ができるのか。山本監督が見極めようとしていたのは、まさにその部分だった。

高校2年生の1年間をレギュラーとして戦ってきたメンバーは、経験や試合運び、スピード、判断などさまざまな面においてこの年代ではトップクラスの実力はあるだろう。だが、浮き沈みもある。「そこがまだ2年やねんな」と山本監督が話していたことを思い出す。いい試合もできるが、納得のいかない試合も同じくらいあるということだ。

つまりは、気持ちの面でまだ欠けているものがあるということ。
16、7歳では当たり前のことかもしれない。だが、18歳になるこの年に、それでは勝つことは難しい。

そして、この試合。
開始5分で2失点。簡単に跳ね返されて、奪われて、ゴールまでもって行かれてしまう。DFラインが下がり中盤が間延びする。パスを出すタイミングがずれ、選手同士の距離間がずれる。ドリブルで抜きにかかるも、1人を交わすことの難しさをピッチの上で体感していく。決定的なパスも出せずに、また押し込まれる。

気づけば5点を失っていた。試合終了の瞬間、11人がうなだれるようにふらふらとした足取りでベンチに戻る。山本監督は険しい表情のままだ。

試合後、口を開く。
「君たちがこの試合で、どんな風に戦うのか見ていた。戦える人、戦えない人がはっきり見えた」
口調はどんどん厳しくなっていく。
「自分たちより力のあるJFL王者と試合をして、気持ちの上でも逃げ出さずに戦えるか。この試合へのモチベーションが高いのは分かっていたけど、気持ちが折れたら戦えないでしょう。今できないことが1年後にできるんか。できないでしょう。気持ちの整理をして、明日もう一度戦って欲しい」

山本監督自身も期待をしていたはずだ。ボールの奪われ方、失点の仕方、細かい内容はともかくとして“心”の面で。たとえ0-5で敗れたとしても、選手たち自身が気持ちを前面に押し出して戦えなければ、このチームは『来年のチーム』といわれたままで終わってしまう。

選手権の東福岡戦。彼らはその姿を見せていた。戦う気持ちがすべてに出ていたあの80分。公式戦ではないからとか、相手が強いからというのは、甘えにすぎない。いかなる時でも100%以上を出し続けること。山本監督が彼らに提示するものはいつでも大きい。だが、決してできない者には口にしないことでもある。

静まり返った控え室で、口を開く選手はいなかった。それぞれが、それぞれの思いを胸にグラウンドを後にする。このチームが変化を遂げられるのか。欠けたままの心を取り戻せるのか。まずは、明日。ピッチの上で――。

【野洲通信】は野洲高校サッカー部公認・協力の下、取材、記事作成をしています。

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Comments

多分、この日の次の試合だったグランパス戦
観戦しました!
どうりで気合入ってたはずです!
4月からのプリンスリーグの観戦記
楽しみにしてます!

多分、翌日のグランパス戦観戦しました!
どうりで気合入りまくりでした!
4月からのプリンスリーグの観戦記 楽しみに
しています!

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