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2008年09月08日
北信越制覇の影に“薩川”あり!
9月7日、群雄割拠・北信越リーグの幕が閉じた。
頂に立ったのはAC長野パルセイロだ。あのジョホールバルでの戦いでイラン代表監督を務めていた名将・バドゥ監督に率いられたチームは、リーグ最多の55得点、そしてリーグ最小の11失点とダントツの強さを見せ、リーグを制覇。
最終節では信州のライバル松本山雅を1対0で破り、地域リーグ決勝大会へ大きな弾みをつけることとなった。
「薩川さんの存在が大きかった」と今季の好調の要因について、選手たちが声を揃えたように、チームを縁の下で支えていたのは横浜フリューゲルスや柏レイソルで活躍した薩川了洋コーチであった。
バドゥ体制3年目を迎えた長野だが、昨年までは結果が出なかった。
というのも、豊富な経験と卓越した戦術眼を持つバドゥだが、言葉の問題もあり、なかなか選手たちにうまく伝わらず、意思疎通がうまくいかなかったのだ。
そんな「ちょっとした溝を埋める存在」(丸山朗代表)として、今年、薩川コーチを招聘することとなった。
その決断こそがこの優勝を生み出したと言っても過言ではないだろう。
「薩川さんが来てくれたことで、会話ができるようになり、戦術的な部分が解消された」(貞富信宏)。
「昨年までは僕らがバドゥの言うことを聞くだけだったけど、今は薩川さんが僕らの話を聞いてくれて、監督に伝えてくれている。薩川さんがうまく橋渡しをしてくれているので、チームとしてすごくうまくいくようになったと思います」(要田勇一)
こうした選手たちの言葉からも薩川コーチへの信頼の高さが伺える。
「それが僕の役割だからね」と語る薩川コーチ。
そうした役割ができるのも15年もの現役時代があったからだと語る。
「10人以上外国人監督の下でやったことがあるからね。大体分かるんですよ、やりたいことが。いろいろなタイプの人がいるので、合わせ方も分かるんですよ。ただ、バドゥはしっかり話を聞いてくれるし、選手たちを尊重してくれる。そういった面でもやりやすさはありますね」。
地域リーグとはいえ、初のトップチームのコーチ。それだけに毎日学ぶものがあるという。
そのなかで選手たちに伝えたいことは「現役生活を大切にすること」。
「見ているとやりたくなりますよ(笑)。でも、それだけプレーができるということは幸せなことなんだと思いますね。それを選手たちには分かってもらいたい。地域リーグとはいえ、プロとはほとんど変わらない。今を大切にしなければ、すぐに大切なものがなくなってしまう。そういった意味で毎日を充実させることの重要性を選手たちには伝えているつもりです」。
そんな薩川コーチの気持ちが、要田勇一、丸山良明、貞富信宏、土橋宏由樹など元Jリーガーを触発し、チーム全体が高い意識で戦えるようになっているのだ。
その高いモチベーションを維持しながら、全国地域リーグ決勝大会に臨めれば、十分JFL昇格のチャンスはあるだろう。
「ここまでは予定通りですよ」。薩川コーチが見せた満面の笑みが新たな希望を映し出していた。
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